問題の出典:1991年 東京大学入学試験問題 前期日程(文系数学第 1 問)
 
 
東大!!
この問題実は、文理共通ではなくて文系専用の問題だったの。
東大の入試で文系の数学は 4 問出題されて、 80 点満点で制限時間は 100 分。
ということで、見直しなんかの時間も考えるともう 20 分でもギリギリだよね。

それじゃあ、実際に解いてみましょうか。
は〜い、がんばりま〜す。
 
 
 
 
・・・???
さあ、困ったわね。
どこで最大、最小をとるかまでは分かったけど、その計算が簡単にはいきそうにないわ。
うう〜、でも時間ないし、他の手なんて思いつかないし普通に解くしかないです・・・
とりあえずセオリー通りに f を f ' で割って・・・
 
 
 
 
ではそれぞれの値が出たところで、大小関係の比較を・・・
うう〜、もう泣きそうです・・・
 
 
 
 
最大値が出ました・・・
うむ、ここまでの計算はちゃんとできてるわね。
こんなゴチャゴチャした答えじゃ、合ってるかどうかも分からないですよ・・・
 
 
 
 
・・・!
最小値のほうはさらに困ったことに、単純に引き算しただけじゃあ大小関係が分からないようになってるわ。
本当に意地の悪い問題ね・・・
え〜い、もうこうなったらしらみ潰しに行くしか・・・
 
 
 
 
3.1 から 0.1 きざみで計算して、なんとか答えは出ましたけど・・・これで本当に合ってるんですか?
OK。これで正解ね。
難しい大学の入試は、見た目は複雑そうだけど実際解いてみるときれいな形に まとまっていくような問題が多いの。
だけどこの問題は逆で、一見誰にでも解けそうな 問題だけど簡単にはいかないというタイプなのね。
東大を受けようって人なら、ひと目見た 瞬間に「これをさっさと片付けて、残りの問題に時間を使おう」と思うような問題よね。
これが第1問とくれば なおさらだわ。
だけど実際には、ここで詰まって時間を浪費してしまうと全体の出来にも影響が出るという おそろしい問題ね。
う〜ん・・・解けたのはいいけど、もっといい方法って無いのかなぁ・・・
・・・もしあれば、そっちの方法を高校の授業でやるだろうね。
でもなんだか・・・これじゃあ検算する時間も無いですよ。
そうだね。
まあ実際に最大・最小を求める計算については、これはもう素直に代入するしかないんだけど、
値そのものの大小関係の比較については、やらなくてもいい方法があるわ。
進学クラスとかだと授業でも触れることがあるかな?
 
 
 
 
まず、三次関数のグラフは必ず点対称な形をしている(適当に平行移動すると、奇関数になる)という性質があるの。
そしてさらに、極値をもつグラフの場合は図のように、その「真ん中の点」(変曲点)と極値、反対側で極値と同じ値を
とる点というのがきれいに1:2に分かれるわ。これを使ってみましょう。
ふーむ、変曲点の座標は具体的にどうやって出すんですか?
ふたつの極値(をとる x )のちょうど真ん中が変曲点になるね。
あと、文系だと普通は習わないけど、f ' をもう一回 x で微分したときに値が0になるxを求めてもいいのよ。
むー?
f を x で2回微分すると、 になるわ。

これが0になると思えば、 だね。

もちろん、ふたつの極値のちょうど真ん中、と考えて計算しても同じことになるね。
じゃあこれを使って、最大値と最小値を絞り込んでみましょう。
 
 
 
 
この性質を使えばこんなふうに、どちらが大きい(小さい)かの判断が、実際の値を求めなくてもできるのよ。
まあ、あとの計算は普通にやるしかないけど・・・
で、分かりやすいように Excel でグラフを描いてみたわ。
「変曲点から1:2」の関係を描き込んでみると、たしかにこれまでに解いてきた関係が成り立っていることが分かるね。
 
 
 
 
ふ〜ん・・・この関係は入試で使っていいんですか?
それは学校にもよるわね。
東大なんかは、高校の範囲を超えた方法であっても正しく使えているなら正解にする、 なんてよく言われているから大丈夫だろうけど・・・
証明そのものは簡単なんだけど、限られた時間と解答スペースの中で 証明を書いて、さらに答えも・・・となるとほとんど無理よね。
問題そのものは普通に解答して、最大値・最小値をとる x がそれで正しいのかの検算に使う・・・というのが現実的なところかもね。
難しいですね・・・
まあ、これは数ある問題の中でも相当ヤバい部類に入るものだから・・・
実際、東大の問題には基本的な内容を問う問題もたくさんあるのよ。たとえばこれ。ちょっと基本的すぎるけど・・・
 
 
 
 
まあ理系数学の問題だけど、はっきり言って簡単すぎるわね。
東大どころか、それなりの所を受けようって 受験生なら誰でも正解できるんじゃないかしら。
むー。よく分かりませんけど・・・
ま、とりあえず今回はこれでおしまい。
ではでは、お疲れ様〜。
 
 
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